プラントにおけるドローンの安全な運用方法に関する
ガイドラインについて
事業者がプラント内において無人航空機(以下、「ドローン」という。)を安全に活用・運用するために留意するべき事項等を整理したガイドライン及び活用事例集が「石油コンビナート等災害防止3省連絡会議」において取りまとめられ公開されていますが、このたび、「事例集」が改訂されましたのでお知らせします。
1.背景
現在、一部のプラントにおいて、ドローンは試験的に利用され始めているものの、安全に活用するための指標や方法が提示されていないこともあり、本格的な活用には至っていない状況にあります。
本ガイドラインは、プラント内等でプラント事業者がドローンを安全に活用・運用するための留意事項を整理したものです。
2.適用範囲
コンビナート等の石油精製、化学工業(石油化学を含む)等のプラント内において、カメラ等を装備したドローンの飛行を行い、カメラによる撮影等を行う行為を対象としています。なお、ドローンを飛行させるエリアは、そのプラント事業者の管理下にある私有地の屋外を対象とし、プラント事業者の管理下にはないエリアは含まれません。
3.関係法令
ドローンの活用にあたっては、航空法や電波法等の規制の下、実施する必要があります。また、国土交通省が定める「無人航空機(ドローン、ラジコン機等)の安全な飛行のためのガイドライン」や「無人航空機(ドローン・ラジコン機等)の飛行のルール」等も活用する必要があります。
4.ドローンの活用方法
(1) 分類
ドローン活用時の状態を以下の3つに分類し、それぞれの状態に応じた運用方法が整理されました。
- 通常運転時
プラント内において、通常の生産活動が実施されている状態 - 設備開放時
プラント内において、開放状態によりメンテナンスが行われている設備や、遊休設備等において、爆発性雰囲気を生成する可能性がなく、または、生成しないため、火気の使用制限がない状態 - 災害時
プラント内において火災等の事故が発生した場合、または、地震・津波・風水害・周辺地域の火災等の影響によりプラント内において火災等の事故が発生するおそれのある状態
(2) リスクマネジメント
ドローンの飛行エリアに応じたリスクアセスメント実施の必要性が明記されました。また、リスクアセスメントの結果を踏まえ、飛行目的、飛行ルート等に応じた適切なリスク対策を実施することが望ましいとされました。
5.留意事項
- 石油コンビナート等の危険物施設以外の危険物施設においてドローンを使用する場合も、ガイドラインを参考にしてください。
- ドローンによる危険物施設の点検や災害時の現場確認等は、予防規程に定めることとされている「危険物の保安のための巡視、点検及び検査」や「災害その他の非常の場合に取るべき措置」等に該当するものであることから、危険物施設の所有者等において作成された飛行計画書については、予防規程の関連文書の位置付けとなります。
使用を検討される場合には、管轄の消防署査察係にご相談ください。
また、ご不明な点がございましたら、管轄の消防署査察係までご連絡ください。